2009年01月25日

「41歳寿命説」と「ゴト師」

 1990年7月に西丸震哉さんの『41歳寿命説 死神が快楽社会を抱きしめ出した』(センチュリープレス)が出版されました。

 当時20代だった私にとって、「死」はまだ切実な問題ではありませんでした。ただ日本社会を見て感じていたことを、西丸さんがズバリと指摘してくれているようで、すごく納得したことを覚えています。

 埋火(うずみび)の夢やはかなき事許(ばか)り(子規)

 明治26年の句です。「埋火(うずみび)」というのは、灰に埋めた炭火のことです。冬の季語です。

 人間の夢、命、そのはかなさと、灰の中にある今にも消え入りそうな火が重なり合うようです。
 「41歳寿命説」から18年。父が亡くなり、同僚が亡くなり、高校や大学の友人が亡くなり、年下の知人が亡くなり、多くの人が逝きました。でも考えてみれば、自分にも3人の子が授かり、近所にもたくさんの子どもたちが生まれています。

 『方丈記』で鴨長明が言うように、「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。流れに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて久しくとどまりたるためしなし。世の中にある人とすみかとまたかくのごとし」です。

 きちんとした統計を調べたりしてはいませんが、本土よりも早く食の欧米化が進んだ沖縄では、特に男性の短命化が進んでいるのではないでしょうか。

 子規は病気で苦しみましたし、病床の印象が強いですから、暗いイメージかもしれません。しかし、もともと暗かったわけではありません。いや、むしろ病床でも明るかったといっていいかもしれません。

 世間の憂さを晴らそうと「パチンコに走る」、いやいや「パチンコを楽しむ」人も少なくありません。「夢屋」「マルハン」「ダイナム」など、シックなつくりの大型パチンコ店が増えてきました。店員の目を盗んで、不正に機械を操作して大量の球を出す「ゴト師」というのがパチンコ店の敵のようです。

 盗み見のゆめやパチンコ「ゴト」ばかり(登)

 おそまつ。
 
 決して「パチンコ夢屋」さんにゴト師がたくさん来ているということではありません。言葉遊びです。お許しください。

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2009年01月22日

「子規」の由来

 正岡子規の「子規」は「ほととぎす」と読めます。「ほととぎす」と読む漢字はほかに「不如帰」「時鳥」「杜鵑」などがあります。

 私はほととぎすを2度ほど見たことがあります。中国の東北部を列車で走っていたその車窓からです。中国語では「杜鵑」の漢字を使います。
 
 卯の花の散るまで鳴くか子規(子規)

 「卯の花」は「ウツギ」の別称で、陰暦4月に白い花を咲かすので4月を「卯月」というのだそうです。「ほととぎす」と「卯の花」は、「梅にうぐいす」のような関係で、卯の花が咲き、ほととぎすが鳴くと夏が来ると考えられていました。「卯の花」は夏の季語です。全然季節の話題になっていませんね。

 明治22年5月9日、子規は喀血します。その晩も翌朝も喀血します。「子規」と号するのはこの時に始まります。この時の様子は、子規の書いた『子規子』に詳しいようです。

 ほととぎすのオスの鳴き声は激情的ともいえるけたたましさで、血を吐くまで鳴くとも言われます。それで子規は、結核を病み喀血した自分をほととぎすにたとえて号としたのです。

 号の由来といえば、二葉亭四迷の、父に言われた「くたばってしまえ」からとったというのが有名です。「ホトトギス」の関係では、高浜虚子は本名が「清(きよし)」で、山口誓子(せいし)は本名が「新比古(ちかひこ)」です。「誓子」も「ちかひこ」と読めますね。けっこうそんなものです。半村良さんのイーデス・ハンソン(良いです、半村)由来説は面白いですね。実際は違うそうですけど。

 ほととぎすといえば、もうひとつ、有名な三英傑の「鳴かぬなら……」がありますが、フィギュアスケートの織田信成さんが、インタビューの中で、「鳴かぬならそれでいいじゃんホトトギス」と詠んだということを最近になって知りました。細かいことにこだわらない大物、と感じる人もいるでしょうね。私は、句については同じレベルで親しみが持てるなあです。

 信成君親しみ感じるホトトギス(登)

 おそまつ。

(参考:柴田宵曲『正岡子規』岩波文庫、北原保雄編『全訳古語例解辞典』小学館)

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2009年01月20日

オバマ次期大統領の就任式迫る

 オバマ次期大統領の就任式が数時間後に迫ってきました。日本時間では21日の午前1時半、現地時間では20日の午後11時半に開かれます。

 全米から首都ワシントンに200万人が押し寄せるという予測もあるようです。テロや暗殺の警戒のため4万人が厳戒にあたるそうです。

 就任演説も注目されています。演説は約20分間。リンカーンの使った聖書を使って「米国の再生」を誓い、米国民の「融和」を呼びかける、(livedoorニュース)などと報じられています。

 冬枯や鳥に石打つ童あり(子規)

 明治27年の句です。「冬枯れ」は、草木の枯れた寂しい冬の景色です。子どもが鳥に向かって石を投げている光景です。

 子規が松山中学を退学して、上京したのが明治16年(1883年)。当時盛り上がっていた自由民権運動の影響を受け、演説に熱中し、政治家を志しての上京でした。

 今回オバマ次期大統領が使うとされる聖書は、1861年にアメリカ第16代大統領リンカーンが1期目の就任式で使った聖書だそうです。現在のように情報がすぐに伝わる時代ではありませんから、子規にとって、22年前のリンカーンの大統領就任演説は、ほんの少し前の出来事に感じられたかもしれません。

 「4万の警備要する就任式」「大統領就任式を見に行こう」「オバマ氏の就任警備4万人」「オバマ氏の就任演説まもなくだ」「オバマ氏の演説世界が息をのむ」……くだらないものでも、なかなか難しいです。

 ワシントン聖書に手載せる男あり(登)

 おそまつ。

 緊迫感が高まってきました。あと3時間です。

(参考:高浜虚子選『子規句集』岩波文庫、柴田宵曲『正岡子規』岩波文庫)

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2009年01月19日

インフルエンザの流行

 朝な朝な粥(かゆ)くふ冬となりにけり(子規)

 明治34年の冬の句です。病状が進み、朝はいつもお粥になったのでしょう。

 インフルエンザがはやってきています。

 大阪、兵庫などでは、今シーズンすでに流行警報が出ました。インフルエンザ治療薬のタミフルが効かない「耐性ウイルス」が広がりを見せています。東京都町田市の「鶴川サナトリウム病院」で、インフルエンザの集団感染があり、3人が死亡していた、というニュースがありました。中国では、この2週間弱で、鳥インフルエンザの人間への感染が3例報告されています。死者も出ています。

 鳥インフルエンザが変異して、新型のインフルエンザになって大流行する「パンデミック」が心配されています。

 国立感染症研究所感染症情報センターのサイトを見てみると、WHOが全世界で200〜740万人の死者が出るという推計を紹介しています。別のデータを用いると、1億人を超える数字が出るとも。発展途上国の人々を中心に約6,200万人が死亡する、という研究もあるそうです。

 神の意志なのでしょうか。地球を痛めつけてきた人間への警告なのでしょうか。自然の摂理を感じます。

 厚生労働省は、「新型インフルエンザ対策報告書」を出していますし、「新型インフルエンザ」で検索してみると、内閣官房の「新型インフルエンザ対策」を見ることもできます。

 対策グッズもいろいろ売られています。

 消毒液、マスク、食料などなど。家庭でできる対策として、「食料は2週間分を備蓄しておく」と書いてあるものもあります。この「2週間」というのは、地震などの災害でも「2週間分」ということが多いようです。(地震では「まずは2日生き延びるための食料」でしたか。)ものによっては、「食料は最低2カ月分」というのもありますし、「食料は半年分」というのもあります。

 半年分の食料ってどれくらいの量になるのでしょうか。食料だけではなく、日用品もですよね。それ用の倉庫がいりそうですね。2週間分の食料と日用品、5人家族で3万から4万円くらいになるのではないでしょうか。もっとかな。半年だとその12倍で36万から48万円。家族の命を考えたら、安いものと考えるべきなのかもしれません。

 パンデミック心配な冬となりにけり(登)
 パンデミックまずは食料半年分(?)(登)
 パンデミック備えるための倉庫建て(登)


 おそまつ。

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2009年01月18日

正岡子規役の香川照之さん15kg減量

 NHKスペシャルドラマ「坂の上の雲」で正岡子規の役を演じる香川照之さんが、15kgの減量をしたというニュースがありました。ヤフーのニュースで知りましたが、スポーツ紙では「20kg」となっているのもありました。昨日(2009年1月16日)、東京・調布のスタジオで正岡子規の最期のシーンを撮影したのだそうです。

 香川照之さんの役者魂に脱帽します。「坂の上の雲」楽しみです。

 『坂の上の雲』(文春文庫)では、8巻のうちの3巻で、しかも3巻の初めのところで、子規は死んでしまいます。これが私にとっては残念です。早すぎます。子規が実際に死んでしまうのも早いですけれど、作品の中で死んでしまうのも早すぎます。

 糸瓜咲て痰のつまりし仏かな(子規)

 おいおい、もう絶筆の「糸瓜(へちま)」かよ、とお思いでしょうか。

 『徒然草』の吉田兼好も言っています。「死は前よりしも来たらず。かねて後ろに迫れり。」

 私たちは普段死を忘れて生きています。死は必ずしも前からやってくるわけではなく、すぐ後ろに迫っている。予期しない死にいきなり見舞われることもあるというのですね。

 今日は1月17日。阪神淡路大震災から14年が経ちました。1995年といえば、地下鉄サリン事件がありました。個人的には、私が最初の子を授かった年でもあり、忘れられない年です。

 本当に人の命ははかないものです。

 「糸瓜咲て」の絶筆は、子規の亡くなった9月19日にとっておこうかという気もありましたが、明日のことは分かりません。先を考えないわけではありませんが、出し惜しみすることなく、いいと思う句を、どんどん出していきます。

 子規死して我死し後も四季めぐる(登)
 おそまつ。

 今回はギャグにはなりませんでした。
 もう日付が変わっていました。

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2009年01月16日

手がみかん色

 お正月気分もやっと抜けてきました。「もうとっくに抜けているだろ」と突っ込まれるかもしれません。

 お正月といえば、こたつに入ってみかん。フローリングの今の家に引っ越してから、こたつがないので、ちょっと物足りない感じです。うちの子どもたちは、こたつに足を突っ込んでみかんを食べる楽しみを知りません。子どもたちはこたつ買ってと言うのですが、妻が賛成しません。

 薬のむあとの蜜柑や寒の内(子規)

 「寒の内」というのは、小寒から立春の前日まで(今年2009年は1月5日から2月3日まで)の最も寒い時期です。

 この句は明治35年、子規が亡くなる年の句です。

 子規は果物が好きでした。夏目漱石の『三四郎』に「子規は果物が大変好きだった。かついくらでも食える男だった。ある時大きな樽柿を十六食った事がある。」と実名で出てきます。なかでも柿が大好きだったようです。

 うちの子たちも果物が好きです。特に10歳の次女はみかんが大好きで、「一日10個までならいいでしょ。」と自分でルールを決めて、みかんをバクバク食べます。お正月のころには手が黄色くなってきます。顔まで黄色くなってくることがあります。

 そういえば、私も子どもの時そうでした。顔が黄色くなった私を、母が「肝臓かどこかが悪いのでは」と心配して病院に連れて行ってくれました。肝臓が悪いと、黄疸(おうだん)が出て、顔や白目が黄色くなるのですよね。

 お医者さんは言いました。「お母さん、こりゃ、みかんの食べすぎですわ。」

 みかん食べ顔も手も目もみかん色(登)

 おそまつ。

 みかんの時期もそろそろ終わりですね。

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2009年01月14日

川上は入団会見、上原は契約

 川上憲伸選手がブレーブスへの入団会見をしました。そして、上原浩治選手がオリオールズとの2年契約を結びました。

 二人はともに1975年生まれの33歳。日本での通算勝利数はどちらも112勝、かたや中日ドラゴンズのエース、かたや読売ジャイアンツのエースということで、これからも比較されるのを避けられないでしょう。

 新年の白紙綴ぢたる句帖哉(子規) (しんねんのはくしとじたるくちょうかな)

 この句は明治33年、子規が満年齢で33歳になる年の新年の句です。

 川上、上原の二人は今33歳です。白い紙をとじて、自分の作った句を書き留めておくノートを作ったのでしょう。「今年も俳句を作るぞ」という意気込みが感じられます。

 病状が進んでいることは、子規自身も感じていたことでしょうから、「あとどれだけ俳句を作れるだろうか」というような思いもあったかもしれません。

 さて、川上、上原にとっても「白紙」のメジャー生活。実力的には、メジャーでの日本人投手たちの活躍と、川上、上原のこれまでの実績を見れば、十分のはずです。ただ、外国での生活への慣れだとか、今のチームメートの状況だとか、様々な要因が活躍できるかどうかを左右するでしょうから、何とも言えません。まさに「白紙」の状態です。

 メジャーでの白紙彩る活躍を(登) (めじゃーでのはくしいろどるかつやくを)

 おそまつ。

 川上憲伸選手、上原浩治選手の活躍を祈っています。

※ 年齢表記については、満年齢と数え年とで変わります。子規は明治35年、満35歳の誕生日を迎える少し前に亡くなっています。誕生日を迎えたら、明治34年には満34歳、明治33年には満33歳ということになります。分かりやすくするために、特に断らない限り、新潮日本文学アルバム『正岡子規』(新潮社)の中の略年譜と同様、明治20年は子規が20歳の年、というように表記していきます。

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2009年01月12日

大荒れの成人式か?

 成人式です。

 早稲田大学野球部の斎藤祐樹投手が、故郷の群馬県で成人式に出席した様子が、新聞などでも報じられています。斎藤投手は現在リーグ通算18勝。東京六大学野球の投手個人成績で、48勝の山中正竹さん、47勝の江川卓さんの記録にどこまで迫れるか、注目を集めています。

 「成人式」と聞いて、私がまず思うことは、「市長さん大変だろうなあ」ということです。市長さんに限りませんが、成人式を取り仕切る関係の方々や、成人式で挨拶をされる方々の苦労を思います。

 2001年の高松市の成人式で、市長めがけてクラッカーをあびせたり、酒を飲んで騒いだりして、5人の若者が逮捕された事件がありましたが、ひとり高松市だけの問題のはずはなく、その後成人式を廃止する自治体も出たはずです。沖縄の那覇市の成人式も結構荒れるようですね。

 今朝(2009年1月12日)の朝日新聞のコラムでは、大人と子どもの違いは、公の場で声がしぼれるかどうかという趣旨のことが書いてありました。「『声の絞り方』を必修科目にお勧めしたい」ともありました。

 虫の音を踏わけ行や野の小道(子規)

 「踏みわけ」「行くや」としたほうが読みやすいですが、原文のままとしました。

「虫」が秋の季語ですから、秋の句ですが、今回この句を取り上げたのは、正岡子規が二十歳のときの句で、子規にとって初めて活字になった俳句だからです。子規は明治20年、大原基戎(きじゅう)という人から俳句の指導を受けます。その基戎の主宰していた「真砂の志良辺」に掲載されたものです。

 子規の二十歳のころといえば、ベースボールに熱中し、政治家を目指そうとしたり、哲学の方面に進もうと思ったりしていた時期です。「おれが本当にやりたいことは何なんだ」というのは、今も昔も若者に共通する悩みですね。

 子規は『墨汁一滴』の中で、「今日は知らないがその頃試験の際にズルをやる者は随分沢山あった」(6月15日)と書いています。今も昔もやはりズルをする者は沢山いますね。

 それにしても市長にクラッカーをあびせるようなことは、なかったのではないでしょうか。「モラルの低下」「日本人全体のレベル低下」が叫ばれるのも無理はありません。

 来賓(らいひん)の話聞くより酒たばこ そしてクラッカー(登)

 おそまつ。

(参考:正岡子規『墨汁一滴』岩波文庫、新潮日本文学アルバム『正岡子規』新潮社)

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2009年01月11日

算術の少年しのび泣けり夏

 算術の少年しのび泣けり夏(三鬼)

 今回は西東三鬼の句です。
 西東三鬼は岡山県津山市出身の俳人です。夏休みの算数の宿題ができずにしくしく泣いている少年の様子が浮かびます。

 正岡子規も「余は今でも時々学校の夢を見る。それがいつでも試験で困しめられる夢だ」と大学予備門時代を回想して書いています。(『墨汁一滴』6月16日)

 子規は大学予備門の幾何学の試験で落第しています。子規は大学予備門の受験のころから英語の学力不足を感じていたようで、幾何学の落第も、「むしろ英語に落第したといふ方が適当であらう」とも書いています。(『墨汁一滴』6月15日)
 数学の時間には英語しか使えないという規則があったようなのです。

 数学の試験に泣かされたという人は多いですよね。私もその一人です。特に高校の数学ってどうしてあんなについていけないのでしょう。授業では説明だけしてどんどんどんどん先へ進んで行ってしまうから、家でずいぶん時間をとって練習問題をたくさんやらないと身に付かないのだろうなあ、という印象でした。

 さて、首都圏では中学入試が始まりました。首都圏と近畿圏に私学が集中していますので、都会を中心に中学入試をする小学生がずいぶん増えました。朝日小学生新聞(2009年1月11日)では、首都圏の1都3県で5万3000人近くが私立、国立を受験すると進学塾の四谷大塚が予測していることを報じています。立命館のように小学校を作る私学も増えてきました。

 中学入試が悪いとは思いません。私はどちらかといえばですが中学入試に賛成です。

 私学のほうが公立の中学より平均すれば学習環境に恵まれているでしょうから。ただ、小学生が夕食をいい加減にして、夜の9時10時まで塾で勉強しているっていいのかな、とは思います。

 塾で頑張っている子たちも、勉強に追われずのんびり育っている子たちも、彼らの未来に幸あれと願うばかりです。

 一週間後には大学入試センター試験が控えています。

 数学の試験の夢にうなされる(登)

 おそまつ。

(参考:正岡子規『墨汁一滴』岩波文庫、柴田宵曲『正岡子規』岩波文庫)

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2009年01月10日

正岡子規と野球

 打ち揚ぐるボールは高く雲に入りて
      又も落ちくる人の手の中に(子規)


 バッターが打ち上げたフライを、野手がキャッチする。バッターが打った瞬間から、打球が飛んで高く上がって、ボールの白い色が雲の白色と入り混じって見にくくなって、やがてボールが落ちてきて、野手のグローブにすっぽりとおさまっていく。そのボールの動きが目に見えるようです。子規が唱えた「写生」というより「動画」を見るかのようだと言ってはおおげさでしょうか。

 野球の話が続きます。

 実は私、誤解されないかと心配しています。前回、前々回と「正岡子規と野球」についていろいろ紹介しました。最後に「参考」として、神田順治さんの『子規とベースボール』(ベースボール・マガジン社)を挙げました。それで、神田さんの周辺の方からそんなに引用したら著作権侵害だと思われないかと心配しているのです。神田順治さんは、東京大学教養学部教授も務め、東京大学野球部の監督も務め、プロ野球コミッショナー参与も務めたほどの方ですから。

 引用はほとんどしていません。引用する場合はもちろん明示します。著作権には気を遣っています。

 「正岡子規と野球」については、「正岡子規と野球」を参考文献の中心にしています。「正岡子規と野球」というのは、私がまとめたもののタイトルそのものです。書籍化はしていません。

 神田さんの向こうを張ろうとは考えていませんが、『子規とベースボール』が1992年に出たときに私が思ったのは、
  ちょっと「ごーまんかましてよかですか? 」
  (これは小林よしのりさんの「ゴーマニズム宣言」のパクリそのものですけれど)
  「おれが書いたことと同じじゃないか」
でした。

 考えてみれば当たり前です。同じテーマなのですから。「ベースボール」が日本に伝わった初期の事情、子規が書いた野球関係の文章や短歌、「野球」という訳語の問題、それらをどちらも扱っているのですから。

 ちなみに私の書いたものの目次では、第一章「子規という人」として、松山時代、帝国大学文科時代、日本新聞社時代などと分けて記述しています。第二章は、「明治の野球界」です。第三章が「訳語問題」、第四章が「『松蘿玉液』について」です。神田さんが「日本の野球小説第一号ともいうべき」と書いている『山吹の一枝』(子規と新海非風との共著)についても触れています。夏目漱石の文章に出てくる「ベースボール」と「野球」についての考察も多少ですがあります。

 もちろん、「その資料を私も見たことがある」、「その事実は私も知っている」というだけのことで、偉そうなことは言えません。『子規とベースボール』の写真資料は、私にとってうらやましいものでした。

 打ち上げる花火は高く偉そうに
     誤解されぬか心配しつつ(登)


 おそまつ。

(参考:神田順治『子規とベースボール』ベースボール・マガジン社)

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